2010年2月号(その1)、2010年3月号(その2)で「住宅用火災警報器を設置しましょう」を紹介しましたが、今回は最終号(その3)を掲載します。
1.奏功事例の情報発信
市内で発生した火災における奏功事例(居間のストーブ付近から出火し、1階に寝ていた居住者(76歳)が住警器の鳴動に気付き、2階で就寝していた家族に知らせて家族全員が避難できた事例)をリーフレットに記載してPRを行い、各新聞に記事が掲載された。(室蘭市消防本部)
平成21年9月に管内で発生した火災における奏功事例(居住者がコンロの火を消し忘れて外出。付近で作業をしていた建設作業員が住警器の鳴動に気付き119番通報し、大事に至らなかった事例)について、通報者に消防長感謝状贈呈を行うとともに地元新聞社に情報提供を行ったところ、贈呈式の模様や奏功事例の内容、早期設置を呼び掛ける記事が掲載された。(留萌消防組合消防本部)
平成20年4月深夜に管内で発生した火災における奏功事例(居住者が就寝中に風呂場から出火し、階段に設置されていた住警器が鳴動したため、無事に避難ができるとともに、部分焼に抑えることができた事例)を地元紙に情報提供し、後日掲載された。(士別地方消防事務組合)
住警器の普及率調査結果を地元新聞社に情報提供する際に、住警器が未設置の住宅において居住者が就寝中の火災で亡くなった事例(2事例)を情報提供し、後日掲載された。(羊蹄山ろく消防組合)
秋の火災予防運動期間中に、地元のコミュニティFMに消防職員が出演し、住警器の設置呼びかけとともに管内の奏功事例(2件)を紹介した。(奥州金ケ崎行政事務組合消防本部)
フリーペーパーの記者に奏功事例(住宅2階の子供部屋で発生した火災において住警器が鳴動し、警報音に気付いた母親が、発生室内で怖くて動けなくなっていた子供を避難させるとともに、風呂の残り湯で初期消火を行った事例)を情報提供し、後日掲載された。(所沢市消防本部)
平成20年4月に管内の寺院併用住宅で発生した火災における奏功事例(2階の寝室で就寝中の女性(66歳)が住警器の鳴動で火災の発生に気付き、屋根伝いに地上に飛び降りて避難できた事例) では、火災の1ヵ月前に住警器が設置されたものであった。地元紙に情報提供を行い、後日、「設置1ヵ月命拾い」、「逃げ遅れ防止に効果」と大きく取り上げられた。(上越消防本部)
平成20年1月に管内で発生した火災における奏功事例(居住者が就寝中に掛け布団が燃え出し、住警器の鳴動で目覚めた居住者が自ら消火を行った事例)を情報提供し、地元紙において「警報器が救う」、「就寝中に警報器作動」と取り上げられた。(金沢市消防局)
平成19年4月の明け方に管内で発生した火災における奏功事例(たばこの不始末で1階書斎から出火し、台所で朝食準備中の居住者の一人が住警器の鳴動に気付き、自宅に設置していた粉末消火器で初期消火を行い、書斎の一部を焼損した程度の被害に抑えることができた事例)を情報提供し、地元紙に取り上げられた。(西尾市消防本部)
平成21年1月に管内で発生した火災における奏功事例(居住者がこんろを使用中に寝室で就寝してしまい、グリルから出火。寝室に設置された住警器の鳴動に気付いた居住者がすぐに消火して大事に至らなかった事例)を情報提供し、地元テレビ局及び地元ラジオ局にて広く放送された。(津市消防本部)
管内で発生した火災における2件の奏功事例を、消防訓練や救急講習などの機会を利用して住民に周知を行うとともに、平成21年11月に実施した住宅防火対策推進シンポジウムのパネルディスカッションにおいて紹介した。(松江市消防本部)
平成21年7月に管内で発生した火災における奏功事例(居住者が鍋をコンロの火にかけたまま外出し、階段に設置された住警器が鳴動したことで、隣接する中学校の教頭が119番通報。駆けつけた消防隊員が対処して大事に至らなかった事例)を全国紙の地方支社に対し、住警器のPRに関する記事と共に掲載を依頼したところ、後日掲載されることとなった。(山口市消防本部)
NHKの支局に対し、平成21年に管内で発生した奏功事例(居間の石油ファンヒーターの前に置いていた座布団から出火し、別室にいて住警器の鳴動に気付いた居住者が119番通報し、到着した救助隊により寝たきりの母親が救出された事例)を紹介し、被災者本人の出演による経験談がニュース番組で放送された。(佐賀広域消防局)
2.総合的な情報発信
管内の統計データの分析の結果、①未設置の住宅火災と比較して設置済みの住宅火災においては、住宅火災100 件当たりの死者数や住宅火災1件あたりの焼損床面積が60%低い数値であること、②設置済みの住宅での火災では約72%が小火で収まっており、未設置の住宅火災と比較して、住宅火災1件当たりの小火と部分焼以上の損害額を比較すると約580万円の差があること、について報道発表した。(東京消防庁)
住警器の設置が明暗を分けたと思われる火災事例(設置済み世帯で発生した火災では近所の人が警報音に気付き119番通報を実施したため、居住者1名の軽傷で済み、対象的に未設置世帯で発生した火災では死亡者1名、重傷者の結果となった事例)が連続で発生したため、両世帯の承諾後にこれらの結果を広報紙面で公表した。(見附市消防本部)
住警器の普及により、管内の平成20年中の住宅火災が激減したことや火災による死者が0人であったこと、住宅火災が減った要因として寝室や台所からの出火が軒並み抑えられていること、等について報道発表し、地元誌に大きく掲載された。(豊橋市消防本部)
住警器の設置率が向上した平成20年と過去5年間の平均値とを様々な切り口により比較分析し、設置率の増加に伴う実際の効果(焼損面積や損害額の減少)を立証して発表し、地元紙において「住宅用火災警報器効果てきめん」と取り上げられた。(名古屋市消防局)
通報により出動した住宅火災事案(火災に至らない場合も含む)においては住警器の設置の有無を調査している。奏功事例については管内全戸配布の広報紙に掲載して、住民に対し直接PRを実施している。(海部東部消防本部)
地元ラジオ局で毎週月曜から金曜日の15時50分前後の1分間に放送している「ダイヤル119」コーナーにおいて、住警器の設置促進に係る情報発信等を行っている。特に住宅火災が発生した場合には、火災に起因する注意点と併せ、火災が発生した住宅における住警器の設置の有無や奏功事例も含め情報発信をしている。(大阪市消防局)
町で整備したケーブルテレビの番組において、住警器の設置推進及び共同購入について説明を行った3分番組を随時放送している。(北広島町消防本部)
火災が発生した住宅における住警器の設置の有無等について分析を行い、消防局内で奏功事例の情報共有を図り、市民が参加する訓練や講習会等、マスコミへの情報発信に積極的に活用している。なお、住警器奏功事例調査書の様式を定め、各署に通知を行うことで、効率的な奏功事例の把握に努めている。(福岡市消防局)
総務省消防庁「住宅防火情報」より
>>住警器を設置しましょう(その1)〔2010年2月〕はこちらよりご覧ください。
>>住警器を設置しましょう(その2)〔2010年3月〕はこちらよりご覧ください。